週末のわずかな連休で初めての台湾へ行ってきた。
早朝の羽田空港から3時間半の空の旅へ。
離陸後、ミニチュアのような横浜市街を過ぎるとすぐに山が見え始めた。鎌倉の低山、丹沢、箱根外輪山など。
でもやっぱり富士山は空から見ても別格。
今回は格安航空の為、シートモニターが無い。
その為、現在地、高度何メートルか等の飛行情報が全くわからなかった。でもいつも眺めている山の地形図の本物が窓から見えるので退屈しなかった。
あれは南アルプスだ。北岳や塩見岳は確認できたけど、意外と飛行スピードが速くてあとはわからなかった。
地図で見ている尾根のラインと、窓からの景色があまりにそっくりで(当たり前だ)首が痛くなるほど下を眺めていた。
空港からバスで市内へ入り、巨大な台北駅へ到着。
短い期間だけど、ようやく台湾に来た!という実感が湧く。
溢れそうな人の多さ、目や耳に飛び込んでくる中国語の波。
これまで中国、香港、マカオへ行った事があったのでこの感覚はどこか懐かしくも感じる。
でもこれまでの中華圏の国々と台北が違うのは、とにかく駅や道路やトイレが綺麗だった事。都市部だけかもしれないが秩序もしっかりと守られ、列に割り込まずちゃんと並んだりする光景は日本とそんなに変わらないと思った。
初日はずっと雨だった。
土砂降りまではいかないけど、時折強く降る雨もお構い無しといった感じでバイクがずらりと並ぶ。
中国語の看板。様々な漢字フォントが使われているので見てるだけでも面白い。漢字の意味を連想して「ここは○○屋だ」と想像しながら。ちなみに台湾は左ハンドルで右側通行。
小雨になったので、どこへ行くにも便利なMRT(地下鉄)はあえて乗らずにぶらぶらと歩いてみる。歩道には大きなガジュマルの木が植えられていた。
皮剥街という古い街並みが残された通りまで歩いてきた。
レンガ造りの建屋が続く細い一本道。
ここだけ時間が止まったかのような空間。
初日なのでまずはお参り。台湾最大の寺院でもある龍山寺へ。
基本的には仏教寺院らしいけど、道教や儒教の影響も強く、ブッダやら龍やら色んな神様がいる。
入り口で大きな線香を頂き、火を焚いてお参り。
ここではまず神様に自己紹介しなければならない。自分の名前、住所、生年月日まできちんと伝える。
両手を合わせて目をつぶり、長い間ブツブツとつぶやいている人が目につく。僕も自宅の建物名から部屋番号まできちんと伝えてから願い事をした。
最奥には黄金のブッダと龍がいる。
モクモクと焚かれる線香の煙、祈る人が絶えることはなかった。
公園でよくある光景。夢中でやっているのは中国将棋だ。
小腹が空いた頃に食べたおやつ。
東門の永康街にある「天津葱抓餅」は台湾人にも人気で行列だった。
手際よく次々と焼かれる。ネギ入りの小麦粉をカリッと焼いて中はモチモチ。
トッピングにチーズと卵を入れてもらった。醤油ダレと辛いソースが最後に塗られて渡される。
40元(約160円)だった。味も食感も文句無し。おいしいの一言。
台湾は外食文化が盛んで街は「食」で溢れていた。
道端のメニュー表にいつも食欲を刺激される。全部頼んでみたい気分。
小さな市場でもこんな感じ。台湾は鶏肉がうまいらしいので、たっぷり食べてやろうと思っていた。
そんな台湾料理の代表メニューを頂く。小籠包。
店により薄皮だったりもっちり系の厚い皮だったり。中のスープも豚系から海鮮系までバラエティ。
もちろんビールにも合うし、「ハオツー!」を連発。
醤油と黒酢を混ぜたタレに刻み生姜を添えて頂く。パクパクといくつでも食べれてしまう。
台湾の夜は夜市が有名だ。
毎日決められた通りに屋台が並び、縁日のように屋台街を練り歩く。
中でも最も最大規模の「士林市場」へ地下鉄で向かった。
士林市場の場外も食べ物系の屋台がずらり。週末と重なりものすごい人だかり。
いよいよ士林市場の核心部へ。地下一階へ降りていく。
狭い通路に食べ物がびっしりと並ぶ。地下の飲食街の迫力は別世界だった。
アワビは5つで150元。島国だけに海鮮物が目立つ。
超ロングソーセージ。
台湾食パワーの源である台所を間近で見れるので面白い。
ものすごいスピードで卵を割ってあっという間にオムレツを作る。
調理場の前はLIVE会場のような熱気。料理の音、繰り出されるパフォーマンス。
臭豆腐。腐った匂いが強烈な揚げ豆腐で台湾の名物料理。
もちろん食べてみたけど初めての敗北感。これは絶対無理だ。
辛いソースを付けてもう一度口へ運ぶも、あまりの臭さに吐きそうになってしまった。
地元の台湾人は臭豆腐をパクパクと一気に平らげていた。
ビールは持ち込みもOKだという事で、予め近くのセブンイレブンで買っていた。
雪山ビール。さわやかで麦の味は薄め。牡蠣のオムレツと一緒にグビッっと。
台湾は3000m峰の数が日本よりも多く立派な山脈を抱える島国。登山用品店も数多く見かけた。
再び地上へ出た。休める所がないくらいどこまでも続く人と屋台。
まだ台湾に慣れていない初日の夜からこの熱気を浴びる。
夜市の中にある寺、士林慈誠宮は落ち着いた雰囲気でここだけ静か。
この後も人の波に乗りながらB級屋台グルメを食べ歩き。
士林夜市は比較的若者が多く、デートスポット的な場所だったかな。
よく見かけるフィッシュボール。スパイシー味は五香粉と辛さが効いてビールに合う。
このあとは、再び市内中心部へ戻り、また小籠包や炒飯を食べに出かけた。
普段こんなに食べないんだけど、何を食べてもおいしいので食欲が止まらない。台湾は食の旅なのだ。
その2へ続きます。。
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