裏銀座縦走テント泊 DAY2 野口五郎岳~水晶岳~雲ノ平

北アルプス・裏銀座縦走 2日目

DAY 2烏帽子小屋からスタート

初めて使ったフライクリークの寝床も疲労のせいかぐっすりと眠る事ができた。体調も良好。
3時に起床して朝食、早々にパッキングを終えて暗闇のテント場を出発した。

朝4時。今日は結構歩くため気合い入ってます。

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あっという間に空が明るくなってきた。振り返ると昨日登った烏帽子岳には雲が覆っている。
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一般的な裏銀座縦走コースの場合、2日目に目指すのは三俣山荘になる。
でも僕はどうしても行きたい場所がありまして。。 憧れの雲ノ平。足を延ばすというか、ちょっと裏銀座コースを外れての寄り道です。

烏帽子小屋で聞いた情報によると、昨日の雲ノ平は午後2時過ぎで超大混雑、テントを張る場所を探すのさえ苦労するとの話。う~ん。最後の秘境で超大混雑って。。

その為、2日目の行程は少し距離が長いうえに、少しでも早く雲ノ平に辿りつきたいという焦りもあった。僕のなかでは、昼の12時までに水晶小屋に辿りつかなければ、水晶岳は諦めようと考えていた。

もっと欲を言えば、午前中には水晶岳のピストンを終え水晶小屋に戻っていたい。
そんな気持ちで歩き始めていた。

 

5時過ぎ。稜線を歩いていると餓鬼岳の向こうからご来光が。

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朝日が冷えた体を包み込んでくれる。体全体からエネルギーが沸き立つ瞬間。ソーラー発電みたいな体だ。

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傾斜を登り終えると稜線の先が見えた。野口五郎岳への縦走路だ。
これから歩く稜線に朝日差して綺麗だった。そして遠くには槍ヶ岳も。

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少々アップダウンがあるものの、危険箇所もなく歩きやすいトレイル。何より景色が最高だ。
予定より早く野口五郎小屋に到着した。今朝、僕と同時刻にテント場を出発した人達ともここで再会。

縦走だと他のハイカーとコースが大体一緒なので、自然と顔見知りになっているところが面白い。
抜いたり抜かされたり、休憩ポイントも同じだから結局何度も会えるのだ。

行動食と水分補給、一息いれて再び出発。
朝7時過ぎ、出発から3時間で野口五郎岳到着。良いペースだ。

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あまりの快晴に嬉しくて1枚撮っていただきました。

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パノラマ撮影で稜線を。もっと眺めてたかったな。

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巨大な谷を挟んで水晶岳を眺める。数時間後にはあそこの山頂だ。

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再び歩き始める。次は真砂岳を目指して。
次のピークまでまた歩く。自分が歩いた道がどんどん伸びていく。縦走って本当楽しい。

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水晶小屋が見えた!(中央上のピークに水晶小屋が建っている)
前を歩く巨大な赤いザックを背負ったハイカーも、僕とテントが隣だったので話していた顔見知り。4日間かけて大キレットを超えて奥穂高まで行くと言っていた。

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ダイナミックな登山道が続きます。人も少なく自分のペースで歩ける。

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水晶岳がぐんぐん近づいてきた。

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ワリモ岳&鷲羽岳。明日登る予定のピークだ。

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快晴と高山植物に元気をもらう。でも暑い。

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水晶小屋への最後の登りはかなりしんどかった。
炎天下の直射日光を浴びながら急峻な道を登り詰めて行く。
ハイドレーションの2リットルの水分もあっという間に空になってしまった。この日を振り返ると、間違いなくここが一番きつかったな。

9:30  水晶小屋到着。ここでザックをデポして水晶岳へピストンする事にした。

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烏帽子小屋〜水晶小屋までは地図の標準コースタイムで6時間。
30分程早い5時間半で到着できた。水晶岳へ行く前に、さぁ、メシメシ。

僕は腹が減るとわかりやすい程のシャリバテになり、歩が進まなくなるのでここでお昼ご飯。重いものから食べて行こうとサラスパのボンゴレを選択。

雄大な谷を眺めながら。右側は歩いて来た裏銀座の稜線。左側は赤牛岳〜水晶岳の読売新道。
稜線もすごいが谷間も絶景なのだ。北アルプスの深部にきたな〜と実感できる。

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水分がなくなったので、無心でペットボトルのほうじ茶を買った。500円(高)よくよく考えたらペットボトルは下山まで持ってなきゃいけないんだね。荷物が増えただけでした。。 でも水分に飢えていたのでうまかった〜。

昼食後、水晶岳へ向け小屋を出発。歩いて来た稜線もよく見えていた。

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ハイマツ帯を進んで行く。山頂が近づいてきた。

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うお~!雲ノ平も見え始める。どでかい山々に囲まれた大地だ。その向こうには黒部五郎岳。

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あっという間に水晶岳山頂到着。狭いのにものすごい人。写真はこれだけです。

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水晶小屋に戻り雲ノ平に向け出発。この時点で11時10分。目標通り!
あとはそんなに急ぐ必要もないだろうと少し安心。

ワリモ北分岐を目指します。向こうに祖父岳(じいだけ)が見える。

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分岐から祖父岳を越え、しばらく降りて行くと木道が出てくる。ここまでくれば雲ノ平も近い。

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見えた!テント場。この日のゴールだ。山頂に着くより嬉しいかも。

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テント場が見えてからがまた長かった。。
植生保護の為、テン場への直行ルートは使えずかなり遠回りの周回コースを行かなければならなかった。

疲れて熱い体が求めていたのはキンキンのビール、テントマットに寝転ぶ気持ち良さ。
それが目の前に見えているのに一度谷側を回り込んで1時間以上周り道しなければならないなんて。

背後には水晶岳。

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がんばった、やっと着きます。

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ようやく辿り着いた雲ノ平。
予想とは違ってテント場は段々畑のような岩場。涸沢みたいな感じ。
心配していた大混雑は無かったものの、なかなか良い場所が見つからない。

水場近くの上段になんとか設営。半分水溜まりだったけどソロなので問題なく張れた。
ソロテントはコンパクトなので設営場所の選択肢が増えて楽だった。

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水場は新鮮な水が豊富。バシャバシャと冷たい水が出続けている。
もちろん文句無しにおいしい!これで生き返った。

今年はコバイケイソウは当たり年。満開でした。でも毒あるんです

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天気は雲ってきて雨がポツポツ。
周辺の散策は諦めて(というか疲れて動けなかった)まったりする事に。

早速、受付とビールを買いに雲ノ平山荘へ。
テント場から山荘まで約25分かかります。

雲ノ平山荘。建て替えたばかりで木のいい匂いに包まれていた。

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楽しみにしていたビールは在庫少の為、1人1本限定。
しかも350mmのみ。大切な1本と下界から担ぎ上げてきたラスト1本を沢水で冷やし、雲ノ平の空気に浸りながら、そして今日を振り返りながらのんびりと飲んだ。

このアフタータイムが素晴らしく良いんだな。山に来た。っと感じる時間がなにより大切。
明日は楽しみしていた鷲羽岳の稜線歩き。

左がワリモ岳、右が鷲羽岳。祖父岳付近より。

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 裏銀座縦走 DAY2(ブナ立尾根~烏帽子岳)コースタイム

日程    : 2013年8月15日(DAY2)
メンバー  : 単独
主なピーク : 野口五郎岳  2.628m
行動時間  : 7時間00分(小休憩含む)

【 DAY2  コースタイム 】
烏帽子小屋テント 4:00 ー 5:00 三ツ岳 ー 7:05 野口五郎岳 ー 8:45 東沢乗越 ー 9:30 水晶小屋 (お昼休憩) 10:10 ー 10:35 水晶岳山頂 ー  11:10 水晶小屋11:35 ー  ワリモ北分岐 ー 12:35 祖父岳 ー  14:10 雲ノ平

 

裏銀座縦走 DAY3はこちら

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