北アルプス・裏銀座縦走 3日目
DAY 3雲ノ平からスタート
昨夜はポツポツと雨が降っていたものの、夜中には星空も見えた。
北アルプスで迎えた3日目。今日も快晴だ。
やはりここではゆっくりと連泊して、名峰に囲まれている庭園を1日かけてまわり、そして高天原温泉に足を延ばしてのんびりと過ごすのが良い思う。雲ノ平に来るまでには山中2日はかかる。(自宅から前夜の出発も入れると3日だね)
そうそう来れるものでもないので、今回は雰囲気だけでも味わう事ができて本当良かった。
朝5時。テント場をあとに祖父岳へ向けて出発。昨日のワリモ北分岐まで来た道戻りだ。
テント場とさようなら。雲ノ平の台地も見納めだ。向うに見える薬師岳がいつ見ても素晴らしかった。
雲ノ平から祖父岳までいきなり登りから始まる。早朝なので涼しく気持ちよい。
今朝は単独ではなく、この縦走で出会ったKさんとご一緒。なんと僕と全く同じルート、同じ日程で縦走中。実は出発の高瀬ダムへの乗合タクシーも一緒だったので顔見知りだった。
何度か会話もしていたし、稜線で幾度となく顔を合わせていたので、すでに同じゴールを目指す同志という感じになっていた。昨日もビールをご一緒して山の話に盛り上がっていたのでした。
本当に気持ち良い朝。水晶岳をバックにKさん。
たくさん咲いていた。チングルマ。夜露に濡れ輝いていた。
出発からちょうど1時間で祖父岳の山頂到着。ここは360度の大展望。周囲の山々が全部見えた。
昨日からいつも視界にいた黒部五郎岳。う~ん立派だ。これも登りたい山だね。
祖父岳から槍ヶ岳を眺める登山者。それぞれの山行ルートに想いをよせている様子。
祖父岳からさらに歩を進め、ワリモ北分岐に到着。
裏銀座縦走路と雲ノ平分岐点まで戻ってきた。それにしても今日も天気よすぎです。
ワリモ北分岐から振り返ると、先ほど居た祖父岳が良く見えている。
さ、雲ノ平への寄り道も終わり裏銀座縦走再開です。
まずはワリモ岳への登りから。
昨日登った水晶岳。こちらの角度から見ても存在感あるなぁ。この縦走路では何度となく目にする山。
ワリモ岳山頂通過です。山頂標識は登山道の途中にある感じで危うく見逃すところでした。
鷲羽岳山頂直下から振り返る。さっきのワリモ岳。その向こうには水晶岳がまだ見えていた。
8:10 鷲羽岳山頂到着!さすが人気の山です。
双六方面から登ってくる登山者も多く、一気に人が増えて山頂はかなり賑やかでした。
山頂から少し下がったところには綺麗な鷲羽池と槍ヶ岳の両方が見渡せる山岳写真の定番スポットが。
三俣山荘まで一気に降りていきます。が、この下りが結構きついのなんの。
ジグザグに降りていきますが、細かい砂があって足を滑らせやすい。1歩1歩ふんばるので重いザックだと余計に膝に負担が。
だんだんと山荘が近づいてきました。三俣山荘も山に囲まれたすごい場所にありますね。
右上に見えるピークは三俣蓮華岳。
三俣山荘到着です。いや~炎天下でめちゃくちゃ暑い!
冷たいビールを求めましたが、在庫が無いため15時以降の販売でした。残念。
三俣山荘は縦走路の中で誰もが通るであろう山小屋。
2階の食堂から景色が良いのと、サイフォンコーヒーが有名だったり。
あの小説、「黒部の山賊」の舞台でもあったり。
お邪魔して少し休憩する事にしました。2階の食堂にて牛乳をオーダー。窓越しに見える景色がまた絶景です。
山荘前のテーブルで昼食のラーメンを作り体力満タンにしておく。ここは水場もあるのでしっかりと水分補給だ。
タオルを濡らして首に巻いて暑さ対策。まだまだこの先は長い。そして出発前に「黒部の山賊」の文庫本を購入した。
小屋の裏手にはテント場が広がる。ここから見える雄大な鷲羽岳。
羽を広げたような雄大な稜線。ずっと眺めていたいほどカッコ良い山。次はここでテント泊したいな。
そのまま進んで行くと、三俣蓮華岳か、双六小屋への分岐点だ。
巻き道で双六小屋まで行けることもできるけど、折角の縦走路だし通るピークはすべて踏みたい。なるべく稜線を歩いていきたい。まだまだ体力にも余裕があったので、迷うことなく三俣蓮華岳へ登ります。
三俣蓮華岳山頂より。ここからの眺める水晶岳~ワリモ岳~鷲羽岳の稜線も良かった~。
自分が歩いてきたルートを一望できるのは縦走の特権ですね。
これまで3日間の疲労が蓄積しているのか、足が重い。双六岳まで大した事のない稜線歩きなのにやたらときつかった。。ショルダーハーネスが肩と干渉して痛む。
空を見上げると雨雲のようなドス黒い雲がモクモクと増えてきた。どんよりとした雰囲気。
いつしか周囲の山も隠れて見えなくなってしまった。
ザックを降ろして休憩すると動きたくなくなってしまうので、このまま下山道、双六小屋までがんばって進みます。
双六岳から双六小屋までのトレイルは歩きたくなる1本道!
でも雲が多くこの先に見えるはずの槍ヶ岳の姿が見えない。。
今日のベストは間違いなく鷲羽岳!!カッコ良い姿をいつまでも見せてくれました。
最後の最後で雲の隙間から槍の姿がなんとか見えた。
今回登らない山だけどこの存在感。北アルプスのランドマーク。見る角度でいろんな稜線のラインが見えるので印象が全然違う。
最後の下り。おお!やっとテン場が見えた。混んでいると聞いてたけどまだ余裕がありそう。
出発から9時間、ふぅ~!! 双六小屋到着です。
以前山岳雑誌でここのミニチュア風写真が表紙で掲載されていたので真似してみました。
登山者が絶え間なくやってきます。たくさんのテントであっという間に場所は埋まっていく。
まるでテントの展示会場みたいでした。
小屋前からも鷲羽岳。いや~ここも展望良いですね。
24時間の診療所、トイレ設備、売店の機敏さ、テント場の快適さ、豊富な水場、小屋番の愛想良さ、鷲羽の絶景、そして生ビール。。とても快適で長居できる場所でした。
ここから西鎌尾根で槍ヶ岳、双六岳方面、三俣経由で鷲羽・水晶など。
北アの山々を目指す登山者にとって、双六小屋は誰にでも愛される山小屋なんだろうな。
3日間の稜線歩きを終えて、安堵感・達成感に浸るも「もう終わっちゃった」 という寂しさの方が大きかった。まだまだ歩いて行きたいと思っていた。
明日は下山のみ。
4日目に続く。。
裏銀座縦走テント泊 DAY3 (鷲羽岳~三俣蓮華岳~双六小屋)コースタイム
日程 : 2013年8月16日(DAY3)
メンバー : 単独
主なピーク : 鷲羽岳 2.924m 三俣蓮華岳 2.841m 双六岳 2.860m
行動時間 : 8時間55分(小休憩含む)
【 DAY3 コースタイム 】
雲ノ平 5:00 - 6:00 祖父岳 - 7:15 ワリモ北分岐 - 7:35 ワリモ岳 - 8:10 鷲羽岳 - 9:30 三俣山荘 (休憩)
三俣山荘 10:25 - 11:05 三俣蓮華分岐 - 11:30 三俣蓮華岳 - 13:00 双六岳 - 13:55 双六山荘
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