今日は10時間のコースタイム。
予定通り4時に出発した。
ヘッデンの光軸を頼りに水平道をひたすら歩いていく。
朝日で登山道が明るくなり始めたころ、視界が開けて雪倉岳に徐々に近づいているのを実感した。
雪渓も出てくるが、チェーンスパイクを使用する必要はなかった。
日の出の瞬間は見ることができなかったが、朝日に照らされた山肌がとても綺麗だった。
雪倉岳への登りが始まったころ、妙高・戸隠方面の山々が雲海から浮かび上がっていた
雪倉岳へはひたすら登りが続いた。
体調が優れない僕は膝上や太腿も痛めてしまい、皆には先に行ってもらった。
暑さにやられて目まいも感じながら、水分補給をして何度も足止めしながら、ようやく山頂まで登りきった。
標高2,610mの山頂で待っていたのは、この山行のなかで一番の大展望。
遠くに剱岳が見えたのが何より嬉しかった。
雪倉岳の山頂でたっぷりと休憩。
昨日、朝日小屋で購入した名物の押し寿しを食べると、お酢の酸味が効いてすごいおいしかった。
持っていた水分もほぼ全て飲み尽くしてしまった。
この休憩で体の調子もかなり回復し、下山開始。
炎天下のアップダウン。
この先水場がない事への不安が募る。
喉の渇きと水分残量が限界に来ていたとき、稜線上のオアシスがここに。
雪渓の雪解け水が豊富に流れていて、水分を満タン補給。
水の冷たさがたまらなく気持ち良い。
真夏の北アルプスは何度も歩いているのに、今年は一番暑かった気がする。
水分はこれまで以上に気を使って豊富な量を持ち歩かなければならないと再認識させられた。
鉱山道への分岐。
ここから見える周囲の山々も素晴らしかった。特に旭岳は常に存在感があった。
歩いてきた道を振り返ると鉢ヶ岳(2,563m)が勇ましい。
登山道は鉢ヶ岳を巻くルートとなっているけど、巻くのがもったいないくらい堂々した山容だった。
(登れるほど体力の余裕もなかったけど)
そして今回の山行の主役、どっしりと構える雪倉岳。
なだらかに落ち込む尾根を見ながら下山している時は、とても美しい山だなと思った。
鉱山道は増水時は危険かもしれないので、最後まで下山に使うか迷っていた。
すると鉱山道から登ってきた若いソロハイカーがいたので、状況を聞いたら問題ないとの事だった。
この日は水量も少なく渡渉箇所もわずか。
少しは沢に入るけど飛び石程度で渡れたのでよかった。
スノーブリッジ。
対岸の登山道まで行くのに、雪渓の上を渡るか、下を潜るかはハイカー次第。
どちらも「踏み抜き」や「崩落」のリスクがあるのでその場の状況で判断。僕らは雪渓の下を潜って行った。
あとは単調な樹林帯をひたすら歩き続ける。
何気に気が抜けたこの時間帯が一番危なかった。
濡れた岩や隠れた枝に数回スリップしていたと思う。
最後の鉄の橋。
沢で裸足になって休憩した時も気持ちよかった。
14時に蓮華温泉下山。そのまま蓮華温泉小屋の内湯に浸かり汗まみれの体をピッカピカに。
今回のルートはたくさんの沢と雪渓があり、水分補給や火照った体の冷却に何度も助けられた。
夏山の沢水がこんなにうまいんだ!と改めて実感できたし、男4人で夏休みの小さな冒険のような山旅でした。
蓮華温泉〜朝日岳〜雪倉岳 テント泊 山行概要
日程 : 2019年8月10日〜11日(2日間)
メンバー : 4人
主なピーク : 朝日岳2,417m 雪倉岳2,610m
コース : DAY1 蓮華温泉〜五輪尾根〜 朝日岳 〜 朝日小屋テント場
DAY2 朝日小屋テント場〜水平道〜雪倉岳〜鉱山道〜蓮華温泉
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