立山・劔岳 テント泊縦走 DAY1 室堂〜立山~剱沢キャンプ場

山岳信仰の対象で日本三霊山の一つに数えられる立山。
一度見ればその姿を忘れる事はできない劔岳。

新田次郎の小説「劔岳 点の記」は何度も読んだ。映画ももちろん。
戦後、測量隊が苦難した日本地図最後の空白地として、この山の険しさは日本でもトップクラス。
現在は鎖場の登山道を慎重にクリアして行けば、一般登山者の僕でもあの頂に立つことができる。

2つの偉大な山を縦走し、帰りは雷鳥沢で温泉浸かって生ビール!
アプローチから下山後まで、山の魅力にどっぷり浸れる3日間の山旅へ!

目指す山はこちら

立山 (右から雄山 2991m・大汝山 3015m・富士ノ折立 2999m)立山とは3つのピークの総称です。
室堂から立山
劔岳 (2999m)   手前の前劔岳も立派だけど本峰は奥のピーク
剱沢小屋

登山口 室堂までのアプローチ

現在最も一般的な登山口、「室堂」まで行くには大きく分けて2通り。
長野県側の「扇沢駅」から行くか、富山県側の「立山駅」から。一般マイカーでアクセスできるのは駅まで。そこからケーブルカーやバス等の交通機関が出ている。登山じゃなくても観光目的で絶景の広がる室堂まで誰でも来る事ができるようになっている。

「扇沢駅~室堂」の交通は、
扇沢駅 〜 トロリーバス 〜 黒部ダム(徒歩15分) 〜 ケーブルカー 〜 ロープウェイ 〜 トロリーバス 〜 室堂

公共交通を4回乗り継ぎ、往復8800円。10kg以上のザックは手荷物料金としてさらに往復1200円。
合計一人10000円と、登山ってお金かかるなぁ〜とつくづく思ってしまった。

「立山駅~室堂」の交通は、
立山駅 〜 ケーブルカー 〜 高原バス 〜 室堂

2回乗り継ぎ、往復4190円。
立山駅からの方が費用は安いけど、出発地の神奈川県から立山駅まで行くには一度日本海まで出てぐるっと周って行かなければならない。
立山駅までの交通費と労力を考えると、どちらもそれほど変わらないな。

しかし今日、標高2420mの室堂まで楽に誰でも行けるようになった背景は、
黒部ダム建設をはじめ、先人の方々の知恵と努力であり、まずは敬意を払わなくてはならない。
小学生以来の黒部ダム、観光気分も兼ねて扇沢から行く事にした。

朝5時前。扇沢駅には登山者で溢れかえり長蛇の列。
前夜に到着していたので、4時頃から並んでいたので、先頭の方で切符を買うことが出来た。

凄い行列だ。恐ろしいぜ3連休。
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黒部平で乗換え。青空が広がり快晴のようだ。
黒部平
こんな景色を見ながら朝の体操。
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続いてロープウェイにのる。支柱が全くない1本渡りだ。
豪雪地帯のため途中に支柱は設置できないらしい。
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室堂駅到着 登山開始

扇沢駅から約2時間後。出発地の室堂駅に到着。駅の目の前には日本名水百選「立山玉殿の湧水」
室堂名水
早速水場で給水。おいしい湧水。
室堂水場
登山開始。まずは立山を越えて行きます。司書のピーク、雄山へ向けて出発
室堂登山

初秋の室堂。草紅葉も見られ絶景が続く
立山初秋

立山室堂山荘。日本最古の山小屋。背後には別山も見えます。
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雄山が見えてきた。ここから登りだ。
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チングルマ(珍車) 茎が1mm太くなるのに10年もかかる。
開花期が終わり、ふんわりとした穂をつけている
室堂チングルマ
チングルマの群落 開花期には見事なお花畑なんでしょうね。
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雪渓もありました
室堂雪渓
石畳の歩き易い登山道を登る事約1時間。一ノ越山荘に到着。
ここから岩稜の登山道が始まる。
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標高が上がると景観がすばらしくなっていく。室堂駅、みくりが池、大日岳が見渡せた。
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山登りらしくなってきました。
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南側の展望はジャンダルム!?のような岩峰が。遠くには薬師岳も見えます。
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雄山山頂到着

出発から2時間。雄山山頂到着です。小屋からは鹿島槍ヶ岳が目の前に見えます。
立山展望
すごい場所に建てられている。

立山雄山
山頂からの絶景。
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信仰の山だけに参拝しました。参拝料は一人500円。
立山参拝2
安全登山と健康。そして明日の劔岳アタックは晴れますように!!と願う。
立山参拝
標高3000mを越える場所に建てられた神社。山全体がご神体という事ですね。
立山山頂
このまま立山三山の縦走へ。次の大汝山へ向かいます。
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立山最高地点の大汝山(山頂はスルーしました。) 大汝休憩所前でお昼です。
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少し天気が怪しくなってきましたが、体が冷えないようあたたかいものを。
キャベツのザク切り、ウィンナーを煮込んだラーメン。いつもと変わらない山メシの王道に元気回復です。
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次は富士ノ折立へ向かいます。この辺りはケルンがあちこちにあります。
立山ケルン
富士ノ折立から真砂岳へ。ガスが立ち込め、今にも雨が降りそうです。
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青空も無くなり、とうとう雨が降り始めてしまった。
そのまま歩いていると、すぐにザーザー降りの大雨に変わった。

カメラも全部ザックにしまい、レインウェア着て歩き続ける。
風も強く、手が震える程寒かった。ゴアテックスのグローブをうっかり自宅に忘れてしまい後悔。

雨のなか2時間程歩き、予定していた別山山頂も中止にして劔沢キャンプ地へ向かう。
少しづつ小雨に変わり、やがて厚いガスが取れてきた。

別山の稜線を越えたとき、初めて見えた剱岳。
これに登りに来たのか。。圧倒的な存在感。すごい、この山。

初めて間近に見る劔岳
剣沢剱沢キャンプ地。ガスの合間からカラフルなテントが見えて一安心した。
今日の野営地に到着だ。

剱沢キャンプ地

雨が一瞬上がっている隙にテント設営。
剱沢テント場
山々に囲まれた広大なテント場です。
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夕刻には晴れて来た。明日登る劔岳をずっと眺めていた。明日はどんな一日になるのかと思いを寄せる。
剱岳テントから

テントの中からはいつでも劔岳が見える最高の場所。
剱沢テント2

ナナカマドの実。葉の色も少し秋色になってきたかな。
DSC00951
雨に打たれて冷えた体。着替えてコーヒー飲んで、夕飯前にビール飲んで。この時間が幸せだった。
剱岳をずっと眺める。かの柴崎芳太郎達もここで劔岳観測、スケッチをしてたんだなきっと。

剣沢 テント夜は雲一つ無い満天の星空だった。
明日はきっと晴れるはずだ。

 

 立山・剱岳  DAY1 山行概要

日程    : 2012年9月15日〜17日(3日間)
メンバー  : 二人
主なピーク : 立山(雄山 3,003m、大汝山 3,015m、富士の折立2,999m)、真砂岳 2,861m
行動時間  : DAY1  約7時間30分(小休憩含む)

【 コースタイム 】
DAY1
室堂(09:00)・・・雄山(11:15)・・・大汝山(12:40)・・・富士の折立(13:10)・・・真砂岳(13:50)・・・剱沢キャンプ場(16:30)

 
2日目へ 続きはこちら

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