山好きなら老若男女問わず誰もが登りたい山。北岳(3193m) 日本第二位の高峰だ。
今年のGW、鳳凰三山(薬師岳~観音岳)からその雄姿を目の前で見てしまったので北岳へはどうしても今年行きたくて。もはや憧れに近い存在になっていたのかも。
お盆休み。GWに続いて再び芦安駐車場に着いた。
今回は新宿から夜行バスに乗り、芦安の休憩所で仮眠。早朝発のバスで広河原に向かった。
広河原のバス停を降りて最初の吊り橋を渡る。山岳世界への入り口だ。青空を期待していたけど、どんよりした曇り空。
出発から一眼レフが使えなくなってしまい(バッテリーエラーか?)1kgの鉄の塊を背負う事に。
今回は嫁さんにサブのコンデジで撮影してもらった。
淡々と登り始めて2時間。もうすぐ分岐点の二股だ。
二俣で小休憩。
ここからは登りがきつくなってくるがまだまだ余裕。
ここから左俣コース、右俣コースと別れる。
今回は左俣コースから登る事に。かなり霧が濃く視界が悪くなってきた。
ガレ場を登り終えるとハシゴ場が連続する。ポールはしまっていこ。
10カ所以上続くハシゴ 雨で濡れていて滑りやすいので慎重に登って行きます。
幸い雨はまだそんなに降っていない。
八本歯のコルに到着!ここで稜線の出たようだ。
ゴォォォォォォ~~!!っとすっごい暴風!何も見えなかった。帽子が吹っ飛ばされそうだった。
本当なら、八本歯のコルから大迫力のバットレスや間ノ岳がドカーンと見えるはずなのに今日は残念だ。
このまま北岳へ登る予定だったけど、この悪天候じゃぁ登れたもんじゃない。雨は何とかなるけど風はダメだ。
巻き道から北岳山荘のテント場へ直行する事に決めた。
北岳へは明日様子を見て向かう事にした。
視界はどんどん悪くなり、10m先は見えない。風も強く雨も本格的に。山荘へ直行する為トラバース道。
一体自分がどういう所を歩いているのか全くわからない不安も出てくる。
ようやく北岳山荘のテント場到着! 幕営は一人600円。
お盆休みと重なりテント場は大混雑だ。白峰三山縦走の為、早朝間ノ岳へ出発したものの、あきらめて戻ってくる登山者もたくさんいた為、余計に込み合っていた。
ほぼ登山道に近い斜面のスペースを見つけて設営。
というかほとんど稜線上だよここ。
雨風はどんどん強くなった。稜線上に張ったテントは強風をもろに受け続けた。
テントごと飛ばされないように、頑丈に張り綱を固定。
しかし夜中の暴風でテントがすごい歪んで怖かった。
強風だけなら涸沢カールで経験していたけど、加えて横殴りの雨は初体験。
閉じたはずのベンチレーターから雨がどんどん入って来て、シュラフもびっちょりに。
風でテントが持ち上がりそうになるのを必死で抑えてた。
ほとんど眠る事ができなかった。
翌日も朝からガスガス。
展望は何も見えなかったが、数々の高山植物が癒してくれました。
間ノ岳ピストンはあきらめ、北岳だけでも登ろうと思い稜線へ出た。
しかしあまりの暴風で立っているのがやっと。ザックごと吹っ飛ばされそうになった。
ついでに視界も悪く、岩のペンキマークも見えづらい。素直にあきらめ下山を判断した。
天気が最高の時にまた来ればいい、自分に言い聞かせた。
でも山に受け入れてもらえなかった悔しさと寂しさは若干あった。
下山後には少し晴れ、河原で昼飯のカレーを作った 疲れはビール飲んだら吹き飛んだ。
登頂すらできなかったけれど
今回は山ならではの自然の厳しさ、雨と暴風のテント泊、
下山中に浮き石で転倒し顔面打撲(けっこう痛かった)、というたくましい経験をさせてくれた北岳に感謝!!
そしてmont-bellステラリッジの耐久性にも感謝。あの風を耐えてくれたのは素晴らしい!
登山道具って本当素晴らしい。
また行きます。あこがれの北岳。
次は白峰三山縦走したい。
北岳 山行概要
日程 : 2010年08月14日~15日
メンバー : 二人
1日目 曇り〜雨〜暴風
広河原 – 大樺沢コース – 二股 – 左俣コース – 八本歯のコル – トラバ〜ス – 北岳山荘 テント泊
計5時間半(休憩含まず)
2日目 暴風(視界最悪) 下山後は晴れ
北岳山荘 – 稜線 – 北岳山頂手前(悪天候の為、下山) – 八本歯のコル –
左俣コース – 二股 – 大樺沢コース – 広河原
計4時間(休憩含まず)
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