毎年行こう行こうと計画するも悪天候で断念していた唐松岳~五竜岳の縦走へようやく行く事ができました。
唐松岳~五竜岳 縦走コース
DAY 1
白馬八方尾根スキー場第3駐車場 ~ ゴンドラアダム → アルペンクワッドリフト → グラートクワッドリフト(八方池山荘) → 第一ケルン ~ 第三ケルン → 八方池 → 唐松岳頂上山荘 → 唐松岳ピストン → 牛首 → 五竜山荘(テント設営) → 五竜岳ピストン
八方駅・ゴンドラアダムの始発が朝6時(時期により異なります)。始発に乗れば14時前には五竜山荘へ到着できるはず。もっと早く出発したければ黒菱から徒歩で登れますが、そこまで急ぐ必要は無いので八方池山荘までリフトで行きました。
八方尾根 ゴンドラ地図
(※画像クリックで拡大 白馬八方尾根観光協会HPより)
初日は絶景が続く八方尾根を登り切り山荘から唐松岳をピストンします。
そのあとはこのコースのやや難所、下りの鎖場が続く牛首。そして牛首から対峙する立派な五竜岳。そのまま五竜岳山頂へ向かって迫力ある後立山連峰縦走路を歩きます。五竜山荘でテントを張って五竜岳ピストン。
DAY 2
五竜山荘 → 遠見尾根分岐 → 大遠見山 → 小遠見山 → アルプス平駅 テレキャビン → 白馬五竜エスカルプラザ ~ タクシー移動 ~ 白馬八方尾根スキー場第3駐車場
2日目は下山のみですが、歩き甲斐のある遠見尾根を降りていき最後はテレキャビンで山麓へ。タクシーで駐車場まで戻ります。
ゴンドラ・リフトを乗り継ぎ雲の上へ!
朝6時前。八方駐車場からリフト乗り場まで10分ほど歩いていきます。
「午後からは雲が湧き出て一時雨」なんていう予報も目にしていた。ゴンドラアダムを降りると見事にガスっていた。
アルペンクワッドリフトの乗っている途中、ガスが取れていきその向こう側には晴れ間が!
雲の切れ目の高さまで来たみたいだ。いきなり白馬槍の姿を目にしてテンションが上がります。
3回目、最後のリフトへ。
長野オリンピックの看板。
もう17年前になるのか。当時は学生だった僕も良く覚えている大会だ。
ちょっと話がそれてしまうけど、羽田治著の「空飛ぶ山岳救助隊」の中で東邦航空の篠原さんが長野オリンピックの山岳レスキューや物資輸送等を請け負っていた話を思い出した。華やかな大会の裏を支えていた山岳救助隊の活躍・苦労は強く印象に残っていた。
グラートクワッドリフトでどんどん上がっていくと、いつのまにか晴れ間が広がり白馬三山が姿を見せてくれた。
そして五竜岳と鹿島槍ヶ岳。この景色に興奮が止まりません。
リフトの終点、八方池山荘で降りる。どうやら雲海の上に突き出たようです。
リフトであっという間にここまで来れた。森林限界、というより雲上からのスタートです。なんて贅沢なハイク。
登山道は左右どちらを見てもアルペン的な景色が広がっています。
青空、雲海、高山植物、後立山連峰の山々。
よく目にしたクガイソウ。
木道コースもあり大変歩きやすい。
八方池までなら私服のカメラマンもチラホラいました。
唐松~白馬岳の難所、不帰の嶮Ⅰ~Ⅲ峰が見えてきた。(右のピークからⅠ~Ⅲ)
濃ピンクが印象的だったシモツケソウ。2日目の下山最後まで目にする事になる。
和の印象が強いアザミ。
ハクサンシャジン。
第二ケルン通過。当たり前だけどまだまだ余裕。でも景色が良すぎてなかなか前へ進めない。
第二ケルンからの雲海。波のようにゆっくりと近づいてきていた。
楽しみにしていた八方池。一旦登山道を外れ池の淵まで降りていきます。
ここでちょっと休憩。
朝7時半。北アルプスの美しい朝。絶景でした。
ここから先は少し斜度もキツくなり登りが続きます。
森林限界なのに小さな森が出現。
扇雪渓の前でも休憩です。行動食と水分補給。やはり暑い。
標高が上がり五竜岳と鹿島槍も目線の高さになってきた。
足元を見ればチングルマが咲いている。
同じ場所でも日照時間の関係かな、穂の姿もたくさん見れた。
山荘前から景色が一気に広がる。いままで見え隠れしていた唐松岳の頂上も近い。
早速、山荘にザックをデポして唐松岳ピストンへ。
テントサイトはこの急斜面に段々畑のように作られていました。
この辺からは立山・剱岳が目の前。残念ながら雲が停滞していて山頂はチラ見程度。
あっという間に唐松岳山頂到着です。結構な人でにぎわっています。景色も最高に良い。
不帰の嶮の稜線。こっちも歩いていきたい。
唐松~白馬縦走へ変更しちゃう?なんて気も起きちゃいました。
でも今日はこちらの稜線。大分雲が出てきてしまっているけど。
五竜岳、何度見てもカッコ良いです。
唐松岳山頂直下にはコマクサの群生。
山荘に戻りお昼休憩。
缶ビール買う為に中に入りましたが山荘内はものすごい綺麗でスタッフの対応も丁寧でした。部屋の窓からも剱岳の展望が素晴らしいしゆっくりしてみたい山小屋です。
五竜山荘へ向けての稜線歩き。
牛首からは下りの鎖場が鞍部まで続きます。
こういう看板は本当に大事。身も心も引き締まり集中力が途切れません。
それほど混雑はしていませんでしたが、前後の登山者とは一定間隔を置いて歩いていきます。そこまで滑落の危険は感じませんでしたが、この辺で一番注意すべきは落石。上から落ちてくるのももちろんですが、浮石がゴロゴロあるので自分が落として誰かを怪我させてしまうのが怖い。
集中して歩いてきたので時間が経つのが早かった。
天気は下りモードで大分雲が出てきてしまった。振り返るとまだ唐松岳からここまでの稜線が見えていた。
進む先のルートはガスガス。この辺りは天気予報通りです。
遠見尾根の分岐。明日は暗闇のなかここから降りる予定なので周辺の道をチェック。
12時。五竜山荘到着。予定より随分早く来れました。
良かった、まだテント場は空いてそう。
山荘からは迫力の五竜岳が目の前!
なのに雲で真っ白。
五竜山荘の入り口。有名な武田菱がお出迎え。
最も下段の場所に張りました。天気崩れそうなので張り綱もいつもよりビシッと。
テントの設営を全て終え、テント内に転がり込むと疲れがどっと出てきた。昨夜もほぼ寝ないで高速を運転して来たので、ここで横になると眠気が一気に襲ってくる。少し昼寝でもするか。
そんな時、山小屋のスタッフが声をかけに来た。
「今日のテン場は大変混雑し100張り程度になる予想です。横区画に対してテントは縦向きにして詰めて張ってください。横向きに”贅沢張り”してる人がいたら声をかけて向きを変えてもらってください。」
ある程度混むのは分かっていたけど、テントの向きまで指定されてしまったのは初めてでした。
という事で、もう一度向きを変えて張り直し。前室の中に隣の方のペグが来ているくらい詰めて張った。僕はまだ時間が早いから全然良い方で、夕方頃には小屋の玄関前までびっしりとテントが張り詰められていた。
場所が埋まって張れない人は小屋に素泊まりになるようですが、どうやら全員張れたのかな。
天気も良くないので昼寝しながら様子を見ることに。あっという間に1時間以上熟睡した。
でもこの昼寝のおかげでかなり元気になった。
さて、起きてみるとさらにガスってて展望は全く無い状態。日没までもう天候は回復しないな。
時刻は15時。雨は降らなそうだったので、展望は諦めたまま山頂へ向けて出発。
鹿島槍から縦走してきたハイカーとも結構すれ違います。テント場混んでます?とか聞かれながら。
ペンキマークしっかりあるのでルートは明瞭です。
山頂が見えました。
ガスガスの中、五竜岳山頂到着!山頂にタッチしてすぐに下山開始。
次は鹿島槍から八峰キレットを越えてここに来たい。その時は絶景が見れます様に、とリベンジを誓う。
一気に五竜山荘まで降りてきました。
テントの数も増え、みなそれぞれ宴会したりご飯食べたり。
僕らも山荘でビールを買ってテントで夕飯。
生パスタでトマトクリームパスタ、レトルトハンバーグと半熟卵でロコモコ丼など、手抜きの割にはかなり美味しかった。
夜。ずっとガスってた雲はついに晴れ、星空が広がった。
(マニュアルでピント合わせたのになぜがピンボケに またも失敗)
今日の五竜岳山頂は残念ながら天気良くなかったけど、
八方尾根からの大展望は素晴らしかった。それだけでも十分満足。
さ、明日は下山のみ。
テント場から少し離れた真っ暗い斜面に腰をかけ、星空と五竜岳のシルエットをしばらく眺めていた。
DAY2に続きます。。
唐松岳~五竜岳縦走 DAY1 コースタイム
日程 : 2015年8月15日(DAY1)
メンバー : 二人
主なピーク : 唐松岳 2.696m , 五竜岳 2.814m
行動時間 : 7時間20分(小休憩含む)
合計距離 : 約11.9km (DAY1)
【 コースタイム 】
白馬八方尾根スキー場第3駐車場 5:55 ー 6:10 ゴンドラアダム ー 6:50 八方池山荘 ー 7:35 八方池 ー 9:10 唐松岳頂上山荘 ー 9:30 唐松岳山頂 ー 9:50 唐松岳頂上山荘 10:20 ー 12:00 五竜山荘(テント設営・昼寝) 15:00 ー 15:50 五竜岳山頂 ー 16:30 五竜山荘
天気に午前中は恵まれて、絶景ですね。
後半のブログ楽しみにしてます。
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ketsu-iさん
山の天気は変わりやすいですよね。
幸い午前中は青空と白馬や五竜の景色を堪能できました。
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