白峰三山縦走 DAY1の続きです
二日目の朝。
北岳〜間ノ岳の3000mを越す稜線から見た雄大な日の出。
雲海が広がり、雲の海から富士山にシルエットが見えた。
間違いなく日本の中でも最高峰の絶景。
あっという間に明るくなり北岳も朝日に照らされていた。
明るくなるとはっきりと見える周囲の山。こんなにも山々に囲まれていたのかと思う。
しかもどれも3000m級のどっしりと構えた名峰ばかり。
すっかり明るくなった頃、間ノ岳山頂等到着。
強風でゆっくりする事ができず。
南アルプス南部の山々。
山頂からちょっと移動して陽の当たる場所で休憩。
塩見岳に朝日が差し込む。
さ、今日の工程はまだまだ長い。
農鳥岳を目指して、まずは農鳥小屋まで稜線を降りていきます。
立派な農鳥岳。
北岳、間ノ岳の人気がすごいだけにあまりフォーカスされない印象だったけど、
こうして対峙するとめちゃくちゃカッコいい山じゃないか。
一番左のでっかいコブが農鳥岳山頂 一番右のほん小さなコブが西農鳥岳
農鳥小屋に到着。
山行記録でよく目にする噂の主人に「何か用か?」と声をかけられた。
水が1リットル100円と書いてあったので、買いたい旨を伝えると
「水場まで往復30分だから自分で行って来な」と言われた。
たぶん、通過の登山客に水は売れねえよ、という意味だと思う。
様々な評価が出て有名な方だが、僕はこれしか接することができなかったので
何ともいいようがない。昔の厳しい人という印象で特に悪い人ではなさそうだった。
まぁ喋り口調は置いといて、それでも間違った事は言っていないと思う。
この過酷な場所で限られた貴重な水。小屋に宿泊している人が優先で当然なのだ。
あまりに気持ち良くて休憩中にビールのんでしまった。
あと、ここのトイレが衝撃的だった。汚物が滑り台を伝って山の斜面に。。
どうやって処理してるんだろ。
農鳥小屋からは急登が待ち構えている。
なんとか登り切って、尾根沿いを進んで行く。
振り返ればもちろんこの景色。
間ノ岳がずっしりと腰を据えている。南アルプスは1座1座が堂々としている。
いや〜快晴だなぁ。
漆黒の鉄兜を呼ばれる塩見岳。
昨年登った時はガスガスで山頂の姿すら見えなかった。いつかリベンジ。
でっかい空を見ながら休憩。
まだまだ先は長い。ここから下山口の奈良田までコースタイム6時間半。
すでに体全体に疲労が出始めている。荷物の重さもダイレクトに食い込む。
とりあえず、大門沢分岐までがんばってきた。
ここからが、この縦走で最もきついところだとはこの時まだ知らない。
大門沢分岐から、永遠とも感じる長い長い下り。
がれ場で一段の一段の段差が高くきつい。
そして何も変化の無い単調とした登山道が約3時間続いた。
黙々と降りて来たので写真は1枚もとらず。途中飲み水が無くなってしまい、標高が低くなるにつれて暑さも増してた。ザックと自分尾体重を支えてきた膝もこの段差でがくがく。
体力の無さを痛感すると共に、本当にきつい登山道だった。
ここを登ってくる人も結構いて、すごいなと思いながらお互い疲労の小声て挨拶を交わしていた。
疲労が限界に達してきた頃、大門沢に到着。
山のオアシスに感じた。
ビールを買って、裸足になりごはん休憩。
前夜の生野菜が残ってたので野菜ラーメンを作って大休憩。
もう歩きたくないと初めて思った。
ここにはテント場もあるし、ゆっくりもう1泊でもいいじゃないかという気持ちを必死に抑えつつ、靴ひもを閉め直して奈良田まで降りる事にした。
奈良田まではさらに3時間以上の道のりだ。
大門沢小屋からは若干ゆるやかになり、先ほどまでより大分楽になった。
沢も近づいてくる。
あれほど辛かったのに、歩き始めればまた元気になっている自分が不思議だった。
あべこべなおっかない橋。
でもこれが無かったら徒渉しなければならない。
疲れている足には緊張する場所だった。
いくつかの橋を渡り、最後には立派な吊り橋。
結構高さがあります。
無事に奈良田まで降りて来た。
1泊2日で行くには、もう少し荷物の軽量化が必要だと感じた。
それでも2日間、ずっと快晴だった事に感謝。
こんなに気持ちよく縦走できたのも山と天気のお陰。
また歩いてみたい縦走コースでした。天気が良ければ絶景は約束されているのだから。
足をガクガクさせながら奈良田の温泉に入った。
下山後の温泉は天国。疲労がゆっくりと癒しに変わっていった。
白峰三山縦走 DAY2 山行概要
日程 : 2013年09月21日 ~ 09月22日
メンバー : 二人
行動時間 : 約12時間20分
【 DAY2 コースタイム 】
4:10 北岳山荘 – 5:00 中白根山 – 5:40 間ノ岳 – 7:10 農鳥小屋 – 8:30 西農鳥岳
9:15 農鳥岳 – 10:00大門沢下降点 – 12:50 大門沢小屋 – 16:15 奈良田ゲート – 16:30 奈良田 第2駐車場
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