立山・劔岳 テント泊縦走 DAY2 剱岳アタック~雷鳥沢ヒュッテで温泉

1日目 室堂~立山~剱沢キャンプ地の続きです。

昨晩は剱岳を目の前にやや興奮気味だったものの、
テントに転がり込むと疲れてすぐに寝てしまった。
十分な睡眠のお陰で予定通りの3時起床。

お湯を沸かして春雨ヌードル(鳥ガラ生姜味)とコーヒーを作る。あとパンを少し食べた。9月に入っていたのでかなり冷え込んだ。あたたかい飲み物で生き返る。

眠い顔をこすりながら、サブザックに必要最低限をパッキング。
最後まで持って行こうか悩んだ一眼レフはテントに置いていくことに決めた。
鎖場が13箇所もあるのだ。身軽の方が良いに決まっている。

さ、憧れの剱岳へアタック!既にヘッデンの行列が遠くに見えている。
出発の早い人は2時頃にスタートしてるようだ。

剱沢出発

朝4:15  剱沢キャンプ場出発

暗闇のなかヘッデンの光量でなんとか見えるペンキマークを辿りながら岩稜地帯を進みます。

暗闇ヘッデン
空がうっすらとオレンジに輝きはじめ、稜線のアウトラインも見えてきました。

剱岳夜明け寒かった登山道にあったかい太陽の光。前劔へ登ってる途中にご来光を迎えた。

剱岳朝日4真っ赤に染まる劔御前。暗闇から山々が浮かび上がる美しい時間。

剱岳朝日2通過した一服剱。通ってきた道を振り返る。

剱岳朝日3いよいよ前剱岳が目の前に。

前剱の朝日前劔だけでもなかなかの急登で登りがいがあるよ。
やっと登りきり、そこの見えた景色。劔岳の本峰がようやく見えた!

剱岳見えたここから先はクサリ場が増えてくる。
早目に出発したつもりが、やはり遅かったようだ。かなりの人数が登っているため渋滞も発生。

鎖場始まる渋滞の待ち時間は景色を眺めるしかない。日陰に入ると寒いし。
前劔岳の巨大な影。 そして初めて見る日本海、富山湾!!

剱岳の影この辺りの斜面はゆるやかで登りやすかったけど、ツルツルで滑りやすい岩も多く要注意。

剱岳岸壁カニのタテバイが見えた!登りの核心部。
登山道で一番有名な鎖場だ。しかも大行列。

カニノタテバイ5かなりの順番待ち。早出しても結局ここでつかまってしまう。

カニノタテバイ混雑振り返っても長い行列。最後尾が見えません。

カニノタテバイ順番待ちじりじりと進み、ようやくカニのタテバイ取り付きまできた。
約40分待ち!僕らが下山する頃には2時間待ちだったとか。

カニノタテバイ登り方みんなに見られている気がして最初は別の緊張感が。
でも気にしない。登ることに集中。そんなに難しくはありませんでしたが。

カニノタテバイ登り中タテバイ最上部。かなりの高度感があります。

カニノタテバイ最後タテバイを過ぎればあとはガレ場を登ってゆっくり行くだけ。
いよいよ山頂が近づいてきました。

劔岳山頂に到着です!
天気も良く360度の大展望!それほど広くはない山頂の石碑周りにはたくさんの登頂者。
座れる場所もないほどでしたが、なんとか場所を見つけて軽食とHOTドリンクで休憩。

剱岳山頂の景色1雲海の向こうには八ケ岳連峰!

剱岳山頂の景色3富山県側の展望。

剱岳より富山湾富士山まで見えました。

剱岳から富士山ギザギザした鋭い八ツ峰。遠くには後立山連峰。

剱岳山頂の景色4立山、別山、槍ヶ岳、笠ヶ岳、薬師岳、御岳など名峰が一望です!

剱岳山頂の景色2山頂は風も強く、急激に寒くなった。フリース着こんで休みます。
ドライフルーツをつまみながら最高の展望を満喫するひと時。

しかしこれから下山してテント撤収して雷鳥沢まで行かねばならない。
後半の行動時間を考えて早目に下山開始です。
(人も多くてゆっくりできなかった)

下山も鎖場に差し掛かると渋滞発生。
岩に張り付いている登山者がアリの行列のよう。これから通るところだ。

剱岳岩場下山コースの難所、カニのヨコバイ。
思ったほど怖くはないし、ホールドと鎖がしっかりしているのでたいしたことはなかった。
でも8月に滑落事故で1名死亡している現場でもある。慎重に行きます。

カニノヨコバイ順番待ちさっきアリの行列に見えてた場所。まさに自分もいまアリの行列の一人だ。

カニノヨコバイ降りる一服劔まで戻って来た。振り返ると前劔が今朝よりたくましく見えたような。
とにかく立派な山です。

剱岳展望途中咲いていたトリカブト。登る時はゆっくりお花を見る余裕がなかったな。

剱岳トリカブト鎖場も全て終わった。無事に登頂できたし、あとはゆっくり下山するだけ。
ほっとしながら、山を眺めます。

別山を眺める剱山荘が見えた!
ズッコケそうになった瞬間を嫁に激写されていた。

剱岳滑落疑惑剣山荘。ここまで戻ってくれば本当に安心。山バッジを購入しました。

剱山荘山荘の玄関前には、巨大氷によるキンキンのつめた〜いビールという反則技!
当然プシュっとかんぱ〜い!登頂お疲れさまでした!!最高に気持ち良い一杯でした!

剱山荘ビール剣山荘をあとにテント場に戻ります。途中の草紅葉と池に映る山がきれいだった。

剱岳池今回の登山でいつも見えていたのが鹿島槍ヶ岳。
ここも登りに行きたい。

剱小屋付近より鹿島槍ヶ岳ず~っと見えていた青い空。
前日の夕方降った雨から一転、天気が良くて本当良かった。
雄山山頂の参拝が良かったんだと思う。

前剱岳の迫力テント場近くの劔沢小屋に寄り道。
山岳雑誌にもよく掲載される場所ですね。

剱沢小屋の鐘
岩と雪の殿堂

 

前剱岳と剱岳本峰剱岳の展望を最後まで満喫し、テント場に戻ってきた。この時点で12時30分。
12時までに戻ることが目標だったので、渋滞の待機時間を除けばまずまずのコースタイムだ。

テントで軽く昼飯を食べる。朝4時過ぎからだから往復8時間以上行動してたので腹ペコ。
休憩も早々に、テント撤収して雷鳥沢キャンプ地まで行動開始。

パッキングしながらも別れを惜しむように何度も劔岳を眺めていた。

さようなら剱岳歩き始めても、チングルマと剱岳の絶景に何度も目を奪われた。

剱岳チングルマ21409剱御前小舎に到着すると、室堂平が眼下に見渡せるはずなんだけど・・
うわ~、雲やガスがどんどん出てきて真っ白になってしまった。
みそ汁飲んでゆっくり休憩。

剱御前小舎剱御前小舎は、大日山、立山、剱岳の各登山ルートの交差点にあたる為、良い休憩場所となっていた。また、山岳雑誌にはここからの剱岳の眺めが丁度良い高度、急峻な山稜が見えるため、絶景だと書いてあったが何も見えず。。

それでも真上を見上げれば、雲の亀裂から青々とした空間が覗き見えた。
雲の流れが早かった。太陽も出たり隠れたりだ。

剱岳空1409ここからジグザグにと、単調な下りが続く。
視界も無いので浮き石に注意しながら降りた。
するとしばらくして雷鳥沢のテント場がやっと見えてきた。

雷鳥沢テント場が見えたテント場到着。
まだ空いていたので選び放題。立山が良く見えるここに張ろう。

雷鳥沢 テント場 広々していて、眺めも最高。良いテント場ですね~。

雷鳥沢 テント場 2急に青空が回復してきました。

雷鳥沢テント設営完了!モンベルのステラリッジ3は大きい、重い、と思いながら毎回担ぐ我が家。
広すぎるくらいで2人での居住性は最高です。
耐久性もバツグンだけど、GW蝶ヶ岳テント泊の暴風でテントポールが2本とも「くの字」に
ひん曲がってしまった。まだ曲がったままなのでテントが少々歪んでいる。

雷鳥沢ヒュッテ テント場 雷鳥沢ヒュッテ。標高2400m付近で天然の温泉入れるなんて!
今回のコースは剱岳登頂後に温泉!ってのがいいよね。

雷鳥沢ヒュッテ温泉は言うまでもなく、疲れてパンパンの体をフニャフニャになるまで癒してくれた。
混んでるよな〜と心配していたのに、3人〜6人ほどでゆっくりと入浴することできた。

温泉後はこれしかないでしょ~ 3000m級の立山を眺めながら生ビールは最高です!

雷鳥沢ヒュッテ ビール日が沈み辺りが真っ暗になると、テントのランプ灯がぽつぽつと付き始める。
僕らもテントに戻り夕飯を食べて就寝した。この日も星がきれいだった。

 

 立山・剱岳  DAY2 山行概要

日程    : 2012年9月15日〜17日(3日間)
メンバー  : 二人
主なピーク : 前剱岳 2,813m、剱岳 2,999m
行動時間  : DAY2  約12時間15分(小休憩含む)

【 コースタイム 】
DAY2   別山尾根ルート
剣沢キャンプ地(04:15)・・・剣岳山頂(08:15)・・・剣山荘(11:40)・・・(12:30) 剣沢キャンプ地 (13:40)・・・雷鳥沢キャンプ地(15:45)・・・(17:00) 雷鳥沢ヒュッテ (温泉&生ビール)

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